2019年12月から中国武漢で流行した新型コロナウイルスの世界的流行によって、人々の暮らしや経済活動は大きな変化を余儀なくされました。

株式市場も歴史的な暴落で、多くの投資家が資産を減らしたのではないでしょうか。

私も暴落局面で何もできず、大きく運用資産を減らしてしまいましたが、もう一度気を取り直して今後の投資戦略を考え、コロナウイルスの影響をチャンスにできる業界や銘柄を分析したいと思います。

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投資の前提条件と社会の変化

3密を避ける

コロナウイルスの感染拡大が終息局面に入ったとしても、ワクチンが開発されて世界中に行きわたるまでは、再流行を防ぐために人との接触を減らして生活し続ける必要があると専門家が指摘しています。

なのでアフターコロナの前に、ウィズコロナ(コロナと共に生きていく)の期間が2022年くらいまで続くと想定しています。

ウィズコロナ時代は「3密を避ける」などのように

・大勢で集まらない
・不要不急の移動をしない
・人との接触を最小限にする
・清潔にする

ということが必要になり、それに伴って人々の暮らしにも変化として増えること、減ること=消費のシフトが起こります。

ウィズコロナ時代に増えること

・リモートワーク
・リモート学習
・自宅で食事をする
・テイクアウト
・フードデリバリーの利用
・通信販売の利用
・手洗いうがい、マスクの着用
・ゲームや読書
・家族と過ごす時間

このような暮らしの変化によって需要が増える業界は

・EC向け物流
・食品小売
・フードデリバリー
・衛生用品メーカー
・オンラインツール提供会社
・オンライン学習教材
・通信設備
・webセキュリティ関連
・電子書籍
・ビデオオンデマンド
・仕事用含めた家具
・PC周辺機器

など、巣ごもり消費や仕事のオンライン化を快適にする業界です。

ウィズコロナ時代に減ること

・外食や宴会、夜遊び
・旅行
・人が集まるセミナーやイベント
・通勤や出張といった人の移動
・会社の人と過ごす時間
・外国人観光客

このような暮らしの変化によって需要が減る業界は

・飲食店やナイトクラブ
・旅客
・旅行
・ホテル
・外国人向けのブランド品再販
・アパレル

など、おでかけによる体験、消費を提供している業界です。

売上だけでなく利益も伸びる業界は?

コロナウイルスに打ち勝つ業界

たとえ売上が伸びたとしても競合がたくさん入ってきたり、原料仕入れコストが増大したりして利益の伸びに結びつかなければ意味がありません。

そこで伸びそうな業種業界から気になるものを、需要に対する「競争の激しさ」と「コロナがコストに与える影響」の二軸で考えてプロットしてみました。

物流業界

競争の激しさ(弱)

成熟した業界ではあるが、急激に増加する通信販売の物流需要に対して、倉庫やトラックなどの固定資産やドライバーを持っている会社が急激に増えるわけではないので、今後数年は競争が激しいという状態ではなさそう。

コスト(低)

これまで人手不足に喘いでいた物流業界ですが、タクシーの需要が激減し、失業したタクシードライバーからの転職が増えるのではないか。

また移動が減ることで旅客業界での燃料使用が減り、燃料安の恩恵を受けられるのでは。

オンラインツール

競争の激しさ(強)

ZoomやTeams(マイクロソフト)と言ったアメリカの大手企業を筆頭に、LINEやSkypeなどのテレビ通話アプリ、V-cubeなど国内のベンチャー企業が提供しているサービスまでがしのぎを削る。

使う人が多いサービスにネットワーク効果が働くので、将来的には Winner takes ALLになりそう。

コスト(中)

需要の増加で引き合いが増え、現状維持のためのマーケティングコストは下がりそうだが、さらに広告費をかけてシェアを取りに行かなければLoserとして衰退してしまうか。

電子書籍やVOD

競争の激しさ(強)

電子書籍はAmazonのKindleが圧倒的に強く、国内企業でもサービスが乱立している。

VODはAmazon Prime、Hulu、ネットフリックスなどの海外勢に加えて、U-next、FOD、dTV、auビデオパスなど、国内でも大手企業がしのぎを削る。

コスト(中)

電子情報には複製の原価がかからないので、利用者が増えると1作品あたりのコストは下がる。

食品小売業界

競争の激しさ(弱)

外食需要の多くが自宅での食事に切り替わるのに対して、スーパーマーケットの数が急激に増えるとは考えにくい。

コスト(中)

日本で消費されていた食料が外食用から家庭用に流れるのであれば仕入れコストが高くなることは無く、むしろ外食用で売れなくなったパセリがスーパーマーケットで激安で売られている例もある。

ただ食糧輸出制限を始める動きもあるようで、大豆小麦、飼料などの輸入ができなくなれば仕入れコストが高くなる可能性もある。

衛生用品メーカー

競争の激しさ(中)

手洗いうがいが当たり前になることで石鹸の消費量は確実に増えるが、製造ラインへの投資を考えると新規参入はさほどなく、既存企業が増加したパイを分け合えるのでは。

マスクに関してはシャープやパナソニックといった大手製造業から、ルイヴィトンやエドウィンといったアパレル企業まで製造を開始している。

コスト(高)

もともと薄利多売の商品な上に、マスクの需要急増で原料費が上がっている。

フードデリバリー

競争の激しさ(弱)

Uber Eatsや出前館などのデリバリー専門業者と、ピザチェーンなどのフードデリバリー業者があるが、ものすごい勢いで需要が増えている。

コスト(低)

飲食店などの休業で職を失った人がUber Eatsの登録に殺到しているらしいので、人手不足による単価上昇は免れそう。

webセキュリティ関連

競争の激しさ(強)

大手から中小ベンチャーまで有象無象でIT企業がひしめき合っているが、どの会社も新しい働き方に対応したセキュリティを構築していくために引き合いは増える。

コスト(高)

需要の増加に対して人材市場にいるエンジニアの人数がすぐに増えるわけではないので人件費が上がるのでは。

 

表にまとめるとこんな感じです。

コロナが業績に与える影響

今後投資する業界

当たり前の話ですが、需要増加に対する競争の激しさが弱く、社会の変化によってコストが低下するような業界に投資したいですね。

以下で紹介する株価チャートはリアルタイム、指標は2020年4月24日(金)の引け時点。

物流業界

ヤマトHD(クロネコヤマト)

ヤマトHDの株価指標

SGHD(佐川急便)

佐川ホールディングスの株価指標

丸和運輸機関

丸和運輸機関の株価指標

遠州トラック

遠州トラックの株価指標

ハマキョウレックス

ハマキョウレックスの株価指標

ロジネットジャパン

ロジネットジャパンの株価指標

ファイズ

ファイズホールディングスの株価指標

フードデリバリー

出前館

出前館の株価指標

 

ライドオンHD

ライドオンエクスプレスの株価指標

食品小売り

神戸物産

神戸物産の株価指標

ライフコーポレーション

ライフコーポレーションの株価指標

いなげや

いなげやの株価指標

イオン

イオンの株価指標

リテールパートナーズ

リテールパートナーズの株価指標

ハローズ

ハローズの株価指標

ユナイテッド・スーパー

ユナイテッドスーパーの株価指標

ヤオコー

ヤオコーの株価指標

 

ほとんどの銘柄が買われていて、コロナショックの高値を上に抜いている銘柄もあります。

どこまでの成長を織り込んでいるのか分かりませんが、暴落を待って買う準備をしておきたいと思います。

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