UniswapやPancakeswapなどのDEXはウォレットを接続するだけで利用できるのでとても便利ですが、トレーダーとしては暗号資産の取引をする時には指値ができなかったり板取引ができなかったりという欠点があります。
dYdXはDEX(分散型取引所)なのにCEX(中央集権型取引所)のようなトレーディングツール(板、チャート、指標、指値や逆指値など)が使える上に、トレーディングをしながら+αで報酬稼ぎができるサービスです。
DEXなので本人確認や資産状況の提出も不要でアカウントを開設できます。
私もさっそくウォレットをつないで、$1,000をどれだけ増やせるかのチャレンジ用口座にしてみました。
dYdXとは
2017年8月にCoinbaseのエンジニアであったAntonio Juliano氏によって設立され、現在はdYdX Foundationによって運営されている暗号資産の分散型取引所(DEX)です。
イーサリアムレイヤー2上に構築することによって、高速で手数料の安い取引を実現しています。
現在はイーサリアムチェーン上で動いていますが、2022年末までに100%分散化を目指すとして、Cosmosチェーンへの移行が予定されています。
dYdXの特徴とメリット
dYdXは使い勝手の良さ、手数料の安さ、+αの報酬を得られることから、暗号資産トレーダーにとって大きなメリットのあるトレーディングツールであると言えます。
レバレッジを最大25倍までかけられる
証拠金を担保にすることで自分の口座残高以上の金額を取引できるレバレッジ取引は、買い(ロング)でも売り(ショート)でも収益機会を得られ、小さな値動きでも大きな利益を上げるために重要な機能です。
日本の取引所だとレバレッジ取引ができる取引所が少ない上に、できたとしても基本2倍までしかレバレッジをかけられません。
dYdXは2~25倍のレバレッジをかけて取引をすることができます。
※レバレッジ取引は損失のリスクも高いので、利用には十分注意して自己責任で行ってください。
取り扱い通貨が多い
dYdXでは国内の取引所では取り扱いが無い、多くの暗号資産をトレードすることができます。(2022年7月時点)
ビットコインやイーサリアムといった国内の取引所で扱っている超メインストリームの暗号資産は、かなり似たような値動きをすることが多く、自分だけのトレード機会を発見することが難しいこともあります。
dYdXはちょっとマイナーな通貨でも割と流動性が高いので、自分だけのトレード機会を見つけてその時々で最も優位性があると考えるトレードをすることができます。
手数料が安い
頻繁に売買をするトレーダーにとって手数料は大きなコストです。
dYdXの手数料は一番高いゾーンでも
メーカー(板に指値で注文を出す):0.02%
テイカー(成行 or 板に並んでいる価格を売買する):0.05%
と比較的安く設定されています。
そして後述しますが、この手数料をさらに安くする方法があります。
ぶっちゃけ日本の国内取引所は手数料やスプレッドの観点で、頻繁なトレードには向いていないと思います。
トレーディングツールのUIが使いやすい
dYdXの取引画面は中央集権型の取引所と比べてもなんら遜色無いほど充実しています。
- 指値、逆指値が入れられる
- テクニカル指標(インジケーター)が豊富
- 板とチャートが横に並んでいる
PancakeswapやuniswapなどのDEXだと、本当にスワップするための最小限の機能しかないので短期トレードには向きません。
【超重要ポイント】トレード以外でも稼げる
dYdXではトレード自体から得られる利益の他に、トレードをすることで追加的に報酬をもらえる仕組みがあります。
取引量に応じた報酬(DYDX)が貰える
dYdXでは一定期間ごとの取引に応じて独自トークンであるDYDXが貰えます。
下の場合では$0.44しか手数料を払っていないのに、推定報酬は1.7075DYDX=$3.6199(2022年7月15日時点の価格換算)となっています。
計算式が画像の下部に記載されているので、数字が得意な人なら「どのように取引をしたら報酬を最大化できるか?」を考えて効率的なトレードができるのではないでしょうか。
私は数字苦手なので、「なんか払った手数料以上にトークンもらえたラッキー♪」くらいに受け止めています。笑
トレーディング競争で賞金USDCが貰える
dYdXのおもしろい機能の一つにコンペティション(トレーディング競争)があります。
週単位でトレーディングのパフォーマンスを競い、リーグで上位に入賞すると賞金としてUSDCが貰えます。
下の画像にもあるように、最上位のダイヤモンドリーグでTOP4に入ると、なんと1週間で$10,000(約139万円)を超える賞金が貰えるのです!
リーグへの参加条件は、最低$500の入金で、リーグを上がるにつれて最小資本、パフォーマンス、DYDX保有などの追加条件が出てきます。
コンペティションは条件を満たせば自動でエントリーされるので、面倒な登録手続きなどは一切不要です。
1ダイヤモンド
2プラチナ
3ゴールド
4シルバー
5ブロンズ
の5つのリーグに分かれていて、パフォーマンスと参加資格に応じてシーズンごとに昇格・降格する機会があります。
dYdXはトレーダーにおすすめ
このようにdYdXは使い勝手の良さ、手数料の安さ、+αの報酬を得られることから、暗号資産トレーダーにとって大きなメリットのあるトレーディングツールであると言えます。
- 日本の暗号資産取引所に無い通貨をトレードしたい
- ロングもショートもガンガントレードしたい
- 他のトレーダーとの競争で自分の腕を試して賞金を稼ぎたい
こんな方はぜひdYdXにウォレットをつないで、楽しく刺激的なトレーディングライフを始めてみてはいかがでしょうか。
dYdXの始め方
dYdXは口座開設に本人確認や審査が完全に不要なDEXなので、既にETHとUSDCをウォレットのイーサリアムネットワークに入れて持っている方はすぐにでも始められます。
ETHを用意する
dYdXはイーサリアム上のDEXなので、ガス代(トランザクション手数料)にETHが必要になります。
もしETHを持っていない場合は、まずはコインチェックなど国内の取引所でETHを購入します。
ウォレットにETHを送る
次に取引所からウォレットのアドレスにETHを送ります。
dYdXではMetaMask、Coinbase Wallet、Ledger、Trezor、Wallet Connect、imTokenなどの主要なウォレットがサポートされています。
Wallet ConnectはTrust WalletやTokenPocket、SafePalなど、非常に多くのウォレットに対応しているので、ほとんどの主流ウォレットであればdYdXが利用できるはずです。
主要なウォレットはググれば使い方の解説が数多く出てくるので、利用はさほど難しくないはずです。
UniswapなどでUSDCに交換する
dYdXへの入金はドルのステーブルコインであるUSDCを使用します。
Binanceなどの海外取引所でもUSDCは入手できますが、USDCをETHネットワークでウォレットに送金すると手数料が高いので、ETHのままウォレットに送ってUniswapなどでUSDCに交換するのがおすすめです。
Uniswapだと$1.77だったで、ETH送金$1.3と合わせても約$3と、USDC送金時の$10よりはかなり安いです。
※これはスワップ先がDYDXになっていますが、同じタイミングでUSDCにスワップした時も$1.7程度でした。
※ただしDEXのガス代は一定ではないのでその時その時で確認が必要です。
場合によってはBinanceなどの海外取引所でUSDCを購入してウォレットに送る方が安くつくこともあるので、送金するタイミングで両方の手数料を比較して操作することをお勧めします。
dYdXにUSDCを入金
ウォレットのイーサリアムネットワークにETHがあればdYdXにウォレットを接続することができます。
そして最後にポートフォリオページから用意したUSDCを入金してトレードができるようになります!
この時一番最初だけUSDCを有効化するのに$2弱のガス代がかかります。
dYdXをお得に利用する方法
dYdXのガバナンストークンであるDYDXをウォレットに保有すると、さらにお得にdYdXを利用することができます。
手数料が安くなる
dYdXに接続しているウォレットの中に、dYdXのガバナンストークンであるDYDXを保有していると、その保有量に応じて取引手数料が割引されます。
今のところ私は101DYDXだけ保有しているので3%の割引ですが、たとえ3%と言えども頻繁にトレードする人にとっては塵も積もれば山となるです。
ステーキング報酬が貰える
購入したDYDXをステーキングすることで、さらに報酬としてDYDXが貰えます。
2022年7月15日時点では、APR(年利)13.54%のリターン、つまり100DYDXをステーキングしていると年間13.54DYDXが貰えるということです。
ステーキングは取引所のメニューバー「ガバナンス」からFUNDATIONのサイトに移動して操作します。
ステーキングをするとstkDYDXという代替トークンがウォレットに入ります。
DYDXを購入する方法
ウォレットにETHを用意した段階でUniswapなどで購入するのが一番早くて安いと思います。
なお、ウォレットにインポートする時にはコントラクトアドレスの入力が必要になります。
DYDX:0x92d6c1e31e14520e676a687f0a93788b716beff5
stkDYDX:0x65f7BA4Ec257AF7c55fd5854E5f6356bBd0fb8EC
これを機会にdYdXでトレードを始めてみてはいかがでしょうか。