株式、FX、仮想通貨、商品先物など、市場や商品に関わらず、トレードで使えるテクニカル指標にRSI、ストキャスティクスという指標があります。

各社のトレードツールにもデフォルトで利用できるようになっていますが、RSIやストキャスティクスにはどのような意味があり、どうやって使うのかを解説します。

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テクニカル指標の分類

テクニカル指標の分類

テクニカル指標はトレンド系とオシレーター系に大別されます。

ツールはたくさん併用するといつでも売買サインが出てしまうので、私はトレンド系からメインとなる指標を一つ選び、オシレーター系の指標を補助的に使います。

その際、組み合わせる指標同士のパラメータ(期間)を一致させること大事です。

トレンド系指標

トレンドが有るのか無いのか、有るならばどの方向を向いていて、どの程度勢いがあるのかを分析するテクニカル指標です。

価格に遅れて売買シグナルが出る(MACDを除く)ので、ポジションを取るのが遅くなるという弱みがあります。

代表的なトレンド指標に一目均衡表、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD等があります。

オシレーター系指標

買われ過ぎ、売られ過ぎを判断する指標で、買われ過ぎで売り、売られ過ぎで買うという逆張りトレードが基本ですが、そのまま使うには注意が必要です。

価格に先行して売買シグナル出るので、トレンドの全体を取れる可能性がありますが、その分ダマシも多くなります。

仕掛けではなく早めの手仕舞いのシグナルとしてや、トレンド系指標の補助として注意喚起の指標に利用されます。

代表的なオシレーター指標にRSI、ストキャスティクス等があります。

RSI(相対力指数)

RSIは買い方と売り方の相対的な力関係を示す指標です。

RSIの見方と使い方

RSIの計算式が示す意味

RSI=上昇幅合計 ÷(上昇幅合計+下落幅合計)×100%

つまり任意の期間(基本14日)の全値幅に対する上昇幅の割合で、50%なら上昇幅と下落幅が同じで同価格、50%超で上昇、50%未満で下落したことになります。

RSIが100%ということは14日間連続で全て上昇したということです。

RSIが50%より上にある期間は上昇トレンドが、50%より下にある期間は下降トレンドが続いています。

RSIの使い方

標準的な上昇下降を超えた70%以上で買われ過ぎ、30%以下で売られ過ぎと言われますが、それだけを売買シグナルとして使うと失敗します。

基本的にはRSI単体で使うことはなく、相対的な力関係で過熱感を分析して、価格やトレンド系指標を補助する参考指標として使います。

70%超:加熱した上昇トレンドで調整があるかも
66%前後:安定した上昇トレンドで長続きする
50~60%:力の無い上昇トレンドで転換があるかも

特に価格の波動が切り上がっているのにRSIの天井が切り下がっているダイバージェンスは転換の注意信号です。

ストキャスティクス

ストキャスティクスは任意の期間中における現在の株価の相対的な高安を示す指標です。

ストキャスティクスの見方と使い方

ストキャスティクスの計算式が示す意味

ストキャスティクスは過去一定期間の価格帯の中で、現在価格が安値から何%の位置にあるのか、その変化を分析するテクニカル指標です。

%K:(現値-n日間の安値)÷(n日間の高値-n日間の安値)×100%
%D:%Kを3日移動平均→早く動く
Slow%D:%Dを更に3日移動平均→ゆっくり動く

※n(パラメータ)を何日にするかは任意

価格変化に対する動きの早さは%K→%D→Slow%Dの順で、

ファストストキャスティクス:%Kと%Dを使用し、シグナルが早い分ダマシが多い
スローストキャスティクス:%DとSlow%Dを使用し、シグナルが遅くダマシが少ない

という特徴があります。

RSIでは値が100%になることはほぼ無いですが、ストキャスティクスでは100%(n日の期間中のn日目が最高値)になることもよくあります。

ストキャスティクスの使い方

スローストキャスティクスが主流ですが、私は株価の相対的な高安を直接示す%Kを見るために、ファストストキャスティクスを使って、パラメータは一目均衡表に合わせた26日に設定しています。

一般的には70~80%以上で買われ過ぎ、20~30%以下で売られ過ぎだとされていますが、ストキャスティクスの値が高いということは買いに勢いがあるということです。

上昇トレンドに入ると簡単に70%を超えを継続するので、それだけを売買シグナルとして使うのは危険です。

トレンド系テクニカル指標の補助として、

・%Kが高い→強い
・低かった%Kが上昇していく→強くなりつつある
・高かった%Kが下降していく→弱くなりつつある
・%Kが低い→弱い

という参考指標に使用します。

より詳しく学びたい場合の参考書籍

チャート分析の第一人者として投資教育活動をされている小次郎講師こと手塚宏ニ氏の大作。

テクニカル分析の書籍にありがちな「これが買いサイン、売りサイン」という、簡単だが中身の薄い分析とは異なり、「なぜそうなっているのか?それはどういうことなのか?」をしっかりと伝えてくれる良書です。

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